『WOW!絶対にケース買いすべきだ!』でお馴染みのエストラテゴ・レアルや、「スペイン・ワイン初となるアドヴォケート100点」の金字塔を打ち立てたテルマンシア等、近年のスペイン・ワイン界を牽引するスペイン・ワインの顔とも言えるラ・ファミリア・エグレン(エグレン家)。現在エグレン家では総本山の「シエラ・カンタブリア」を中心に「ビニェードス・デ・パガノス(リオハ)」「テソ・ラ・モンハ(トロ)」「ドミニオ・デ・エグレン(テーブルワイン)」とワイナリーをわけてワイン造りを行っております。そして「セニョリオ・デ・サン・ビセンテ」は総本山「シエラ・カンタブリア」もあるサン・ビセンテ・ラ・ソンシエラ村で、たった1アイテムのみを丁寧に造るワイナリーです。ワイン造りの最大のコンセプトは「伝統とモダンの融合」。ヌマンシア等に代表されるような「モダンでパワフルなスタイル」ではなく、リオハの伝統的なワインのスタイルの延長線上にある様なスタイルです。セニョリオ・デ・サン・ビセンテのワイナリーには「まるでリオハのワイン博物館」とでもいうような古い醸造器具などが展示してあり、リオハの伝統を尊守してゆく姿勢が強く感じられます。
「手作り」で大切に造る丁寧な栽培・醸造
『リオハの良いところを味わってもらいたい』。サン・ビセンテは、そんな思いが伝わってくるような丁寧な栽培・醸造が施されます。サン・ビセンテの畑は標高620mに位置し、エブロ川から運ばれる泥土や小石、粘土質で形成されています。ここに植えられているテンプラニーリョ・ペルドという品種は、この畑のみで栽培されている品種。セニョリオ・デ・サン・ビセンテでは、マッサール・セレクションにより株を増やしています。本来は実を多く着ける性格をもちますが、収量さえ抑えればタンニン分の成熟が糖度の上昇とほぼ同時期に進み、タンニンが繊細なワインができるといいます。完熟後に収獲された葡萄はテーブルで完璧な果粒のみに選別されます。完璧な物だけが選別された葡萄はまるで宝石のように輝いています。そして完璧な葡萄の粒は醗酵時に、余計なストレスが掛らぬよう、機械は使わず人の手で優しくピジャージュされます。醗酵中は糖分がアルコールと二酸化炭素に分解し、醗酵層の中に身体を入れるのは非常に危険な作業です。場合によっては死に至るリスクを冒してでもこの方法を行うのは、機械では得られない優しい抽出を得る為です。勿論、こだわりはこの2つの過程だけではなく、冬の畑作業から瓶詰に至るまで続きます。この途方もない労力から産み出されたサン・ビセンテはワインアドヴォケイトや、スペインを代表するワインガイド「ギア・ペニン」「ギア・プロエンサ」などから毎年のように高い評価を獲得しております。