
夫ローラン・バレラ氏は、もと地質エンジニアという経歴の持ち主で、地質に関してのプロフェッショナルです。そして妻のエマニュエル・デュペレは葡萄栽培・醸造学をプロヴァンスで、更にワインコマースをボルドーにて学んだカナダ人の女性です。元来ワイン好きのエマニュエルとローランはカナダで出会い、そしてプロヴァンスで1番美味しい赤ワインを造ろうと決意しました。その後、ワイン醸造をプロヴァンスで学び、造り手への道へと転換を図り1997年に『デュペレ・バレラ』が誕生しました。
デュペレ・バレラのワイン造りで象徴的なのが「DRCより樽を譲り受けてワインを造る」という一見キャッチーなフレーズですが、DRCより樽を譲り受けているのはデュペレ・バレラの「ピュアな果実味」を表現する為の並々ならぬこだわりの他なりません。デュペレ・バレラはワイン造りにおいて葡萄の味わいをストレートにワインに表現する事に最も重きをおいております。
ネゴシアンとしてワインを購入する際も、土壌等の畑の条件=ワインの質につながるため、地質エンジニアであるローランが良い土壌の畑を厳選した上で、発酵が終わった直後のワインを試飲。それが良いワインである事は大前提として、「農薬は出来る限り使わない」、「収量の制限」など生産者の姿勢を総合的に判断し、デュペレ・バレラの方向性を共に共有できる生産者を厳選してワインを購入しております。
また、長年継続しているアペラシオンに関しては、ほぼ毎年同じ生産者の葡萄を使用していますので、デュペレ・バレラのワイン造りの哲学に共感し、ともに成長してきた生産者たちと言えます。
また醸造でも、ワイン造りには機械を持ち込まない等徹底したこだわりがあります。そしてDRCやイケム、ボーセジュール・ベコ等「一流生産者から使用樽を譲り受ける」というのも、そのこだわりの一つです。
果実味をピュアに表現出来る様に新樽の使用を控えているのですが、どんな使用樽でも良い訳ではありません。一流生産者に納入される一流の樽だからこそ納得のいくワイン造りができる。だからこそDRCやイケム、ボーセジュール・ベコ等なのです。しかしDRCから使用樽を簡単に得られたわけではありません。
何度も何度も手紙を送り続け、ようやく面会が許され「なぜDRCの使用樽が必要なのか?」等の質問を始め、100以上にわたる細かい質疑応答が繰り返されデュペレ・バレラのワイン造りの哲学がDRC側に認められた為、使用樽を譲り受けられるようになったのです。
世界中のワインの頂点に立つDRCにワイン造りが認められたということは非常に注目すべき点です。
◎電気を使わず造る“ノワット製法”
ワイン造りにおいて、電気機械を一切使わず古い伝統にのっとって造る事から【No=使わない、Wat=電気】と名付けられました。この方法の最大のメリットは抽出を強く行い過ぎずに優しいタンニンを得ながらも、満足のいく濃さが得られる事です。
<収獲>
葡萄の熟度を見極めながら何回にもわけて手摘みで収穫が行われます。
<除梗・選果>
完璧な味わいを造る為に、キレイな葡萄の実を一粒一粒選別し、ワインに雑味が出ないように丁寧に手作業で果梗を取り除きます。
<破砕・圧搾>
葡萄の破砕、圧搾の作業も機械のなかった時代は、足で行っておりました。当然‘Nowat’はその伝統に従い機械は使わず足で行います。足で行う事によりタンニンの質感が柔らかくなります。
<熟成・瓶詰め>
前記した一流生産者から譲り受けた使用樽にて熟成を行います。樽熟成が終わると瓶詰めです。気圧が高く、月の軌道が天空の高い位置から低い位置へと下降する時期は重力が増し、澱が沈殿する為、その時期にフィルターを使わずにボトリングを行いワインが完成となります。NoWat製法は大変手間の掛かる醸造行程の為、現在は限られたキュヴェのみにこの醸造行程が用いられています。