
ドメーヌ・ピニエはディジョンより南東に約80キロのジュラ地方モンテギュ村に位置する生産者です。歴史は非常に古く、始まりは13世紀、カルトジオ修道会の修道士がこの地に葡萄畑と修道院を建設したことから始まります。その後1794年、フランス革命の後、修道士はこの地を去り、ピニエ家が葡萄畑とワイナリーとして使われていた修道院の建物を購入します。それから約200年間、世界大戦などの苦難を乗り切り葡萄栽培を続け、現在はマリー・フローレンス、アントワーヌ、ジャン・エティエンヌの3人でワイナリーを運営しております。
所有する畑は全部で15ha。1998年、ビオディナミの権威ピエール・マッソンの指導によりビオディナミでの栽培を開始し、2003年からはデメテールの認証も取得しております。
※ピエール・マッソン…コント・ラフォン、ディディエ・モンショヴェ、フレデリック・マニャンなどが所属するビオディナミ実践団体「ビオ・リュネール」の会長。
栽培特記事項
ドメーヌ・ピニエの畑は三畳紀由来の石灰質やコイパー(陶土と泥灰岩の混ざった土壌)砂礫や雲母質などが混ざり合った土壌で、標高は250~350mと、非常に葡萄栽培に適した環境にあります。畑仕事はすべてビオカレンダーに従い行っており、プレパラシオン(ビオディナミの調剤)は500番※と501番※を使い、またカモミールやイラクサ、牛蒡を煎じたハーブティを散布します。
※500番…雌牛の糞を雌牛の角に入れ、6ヶ月間土中に埋め堆肥になったもの。水で希釈し畑に撒くと、根に作用し土中深くに伸びるのを促進します。
※501番…石英や珪石等を砕き、水で練り合わせ土中に埋めたもの。水で希釈し畑に撒くと、茎や葉を刺激し光合成をよく行うようになり、良質な種子や果実が実ります。
ドメーヌ・ピニエはモンテギュ村で唯一のワイナリーであり、このテロワールを守るため、完全に自然と共存した栽培方法を採っています。
醸造特記事項
ワイナリーは畑と同時期に購入した築700年以上の修道院をそのまま使用しています。畑との距離が近いため、収穫後迅速に醸造が行えます。収穫は全て手作業、葡萄を傷つけないよう小さなかごに入れ運びます。選果は収穫時と収穫後の2度行い、完璧な果実のみ使用します。発酵には自然酵母のみを使い、発酵、瓶詰め時においてSO2は最小限の使用に留めております。
ギド・アシェット2012
Cellier de Chartreux 2007…三つ星★★★ COUP DE COEUR
昨年はA La Persenette 2008に一目惚れし、今年はCellier de Chartreux 07の番。ジュラらしくアーモンドやフレッシュな胡桃、バターの風味が感じられる。口中ではまろやかで活き活きとし、バランスが良い。発酵から熟成をオーク樽内でSous Voileにて行う。
※Sous Voile…熟成中ウィヤージュ(目減りしたワインの継ぎ足し)をせずにワイン上部に酵母の膜(フロール)を張らせ独特の風味を出すジュラ独特の醸造方法
ギド・アシェット2013
A La Persenette 2010…三つ星★★★ COUP DE COEUR
このワイナリーは毎年のようにク・ド・クール(一目惚れ)賞を獲得している。現在はビオディナミの認証を得て、テロワールを見事に表現し、近年の評価により自分たちの実力も証明しました。このキュヴェではオーク樽で発酵、ウィヤージュを行い、丁寧に造られている。桃やバニラのブーケが現れ、まろやかで余韻が長い。トルソーも1つ星を獲得。フルーティーな香りでタンニンが柔らかい。
ア・ターブル・アヴェク・レアンドレ
A TABLE AVEC LEANDRE 2017
価格 | ¥6,500 (希望小売価格) |
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生産者名:DOMAINE PIGNIER (ドメーヌ・ピニエ) 原産地呼称:VIN DE FRANCE 品種:トルソー40% / プルサール10% / ピノ・ノワール・ド・ブルゴーニュ、ピノ・ノワール・デュ・ジュラ、ピノタン計30% / ガメイ・ノワール、ガメイ・テンチュリエ計5% / アンファリネ5% / プティ・べクラン、アルガン計5% / ガメイ・ブラン5%
トルソー、プルサールはジュラらしい果実味、ピノはストラクチャー、アンファリネは酸味、ガメイは果実味と色味、アルガンとプティ・べクランは素朴さ、ガメイ・ブランは品格をワインに与えます。11種もの品種を使うことにより、バランスの良い味わいを生み出し、また、難しいヴィンテージであっても品種比率を調整することにより弱点を補うことができるといいます。
醸造:600L樽にて野生酵母のみを使い3週間発酵。同容器内12ヶ月熟成。醸造中、瓶詰め時共にSO2不使用。
JANコード:4589768265310
ほのかに紫がかった綺麗なルビー。スモモや梅などの甘酸っぱい果実香に加え、胡椒や革などの複雑な香り。アタックとともに綺麗な酸が口いっぱいに感じられ、細やかなタンニンと赤系果実の果実味、スパイシーなニュアンスが後から広がります。余韻にもスパイスが豊富に感じられ、柔らかな果実味とともに長く続きます。 |